
サンタナ「アミーゴ」
1975年のアルバム。やっぱりこのアルバムの「哀愁のヨーロッパ」が日本でのサンタナのイメージなんだろう。泣きのギター。もともとはラテン色の強い、パーカッションをバックバンドに従えた、それでいてブルースにきちんと根ざしたロックからスタートしたカルロス・サンタナは、「キャラバンサライ」などのアルバムでは、アフリカの砂漠をイメージするスピリチュアルなアルバムも発表していた。
しかし、この「アミーゴ」では、横尾忠則の東洋サイケデリックでスピリチュアルなアルバムジャケットがよくその内容を表しているように、非常にソウルフルで、集中力の高い演奏を聴かしてくれる。
「哀愁のヨーロッパ」での静かに語りかけるようなプレイから、グーッと盛り上げて最後の泣き叫ぶようなギタープレイはロックギタリストなら一度は弾いた経験があるだろうほど有名なプレイだ。
サンタナのインタビューを見たことがあるのだが、その中でサンタナは、
「ギタリストが世界中に100万人いるのか1億人いるのかは知らないが、その音を聴いただけで誰かわかるのは100人だけだ。音こそが個性なんだ。それは指紋と同じで一人ひとり違うものだけどそれを表現できるのは、世界で100人だけだ」と語っている。
この言葉どおり、サンタナの最も特徴的でオリジナルなものはやはりその“ギタートーン”だろう。近年の「スーパーナチュラル」や「オール・ザット・アイ・アム」などでも、畑違いのボーカルや曲想でも、ギタープレイを聴けばすぐにサンタナだとわかる。このギターの音色こそがサンタナのアイデンティテーなのだ。
また、ギタープレイのテクニックについても、
「速く弾いても誰もノッてくれない。特に女の子にはモテない。ゆっくり優しく、そしてリズミックに弾いてらるんだ。それからロングトーンで音を伸ばす。音を伸ばしている間に観客が興奮してくるのがわかるんだ」とも語っている。つまり、サンタナは確信犯なのだ。あのプレイはだからこそ、サンタナだけのものなのだ。

