2008年7月23日水曜日

ラーセン・フェイトン・バンド、暑い夏には80年代AORの名盤を



ニール・ラーセン&バジー・フェイトン「ラーセン・フェイトン・バンド」

1980年のラーセン・フェイトン・バンドのファーストアルバム。この頃のアルバムジャケットって、基本的にはアーティストの顔が映ってるものが多いけど、このアルバムの2人の写真はすごく雰囲気が良くって、当時のベストジャケットのひとつだった。あの頃の雰囲気を表す言葉でいうとすごく「オシャレ」なジャケットだったというべきか。

このラーセン・フェイトン・バンドは、当時の凄腕ミュージシャンが集まって結成されたバンドだけど、ちょっと成り立ちは複雑。バジー・フェイトンは70年代のはじめにフルムーンというバンドで、アルバム「フルムーン」を発表。これが白人のバンドとは思えないほどカッコイイ、ファンク、ソウルフルなアルバムで、知る人ぞ知る名盤となった。そのあとバンドは解散して、新進キーボディストのニール・ラーセンのソロアルバム「ハイ・ギア」「ジャングル・フィーバー」にバジー・フェイトンが参加して、素晴らしい音楽を仕上げる。そして二人がコンビを組んで結成されたのがこの「ラーセン・フェイトン・バンド」だ。
アルバムはボーカルものとインストが交互に半分ずつという変則的なもので、ボーカルはギターのバジー・フェイトンが歌っている。インストはたぶん、キーボードのニール・ラーセンの曲と推測している。独特な哀愁のあるメロディーと、ドラマチックなギターソロが聴ける。

音自体を聞かせるバンドではあるが、あえて言えばこのアルバムのギターソロのハイライトは3曲目の「further Notice」での素晴らしいフレーズか。ラストの「AZTEC LEGEND」もライブでは欠かせない曲で、このラーセン・フェイトン・バンドらしい演奏となっている。

近年、このラーセン・フェイトン・バンドのライブ音源がCD化されたので、さっそく買って聴いたのだが、さすがに録音状態は悪いのだが、演奏のクオリティというか、緊張感はすごかった。この頃のミュージシャンって、録音技術が今みたいに良くないので、CD聴いて「うまいなー」っていう人は、ホントにすごくうまい。演奏もミスピックなんてないし、ピッキングの粒立ちもコンプレッサーかける前からきれいに揃ってるし、何よりバンドのメンバーが、自分達の演奏している曲について深く理解していることがよくわかる。

キーボードのニール・ラーセンは今は音楽業界から引退しているそうだけど、ギターのバジー・フェイトンはまだまだ現役で活動している。いつか、直接そのプレイを見たいギタリストのひとりだ。

2008年7月13日日曜日

レインボー、リッチー・ブラックモアのやりたい放題の自信作!



リッチー・ブラックモアズ・レインボー 「ライジング(虹を駆ける覇者)」

ディープパープルを脱退したリッチー・ブラックモアがエルフのヴォーカリスト、ロニー・ジェイムス・ディオと結成したのがレインボー。当初、リッチーのネームバリューを考えて、バンド名の前に「リッチーブラックモアズ」という冠がついていた。ファーストではエルフのメンバーをそのまま起用し、(といってもギタリストはクビになったが)楽曲中心のアルバムを発表した。
しかし、本作では、ヴォーカルのロニー以外はすべてメンバーチェンジという強引さで、新生レインボーを組みなおした。そして出されたセカンドアルバムがこの「RIZING」邦題が「虹を駆ける覇者
やっぱりこの頃にリッチーブラックモアのイメージどうりでカッコイイ!!

アルバムのオープニングは、幻想的でスペイシーなキーボードソロ。そこへ遠くからフェードインしてくるリッチーの歪んだギターリフ。そして70年代から80年代、レッドツッペリンジョン・ボーナム亡きあと、確実にロック界NO.1ドラマーとなったコージー・パウエルのドラムがバリバリ入ってくる。そしてロニーのヴォーカル。もうこの時期の様式美のハードロックの創世期がまさにここにあります。
それからシャッフルナンバー「スターストラック」のノリの演奏を楽しんであっという間にA面は終わり。

続いてこのアルバムのハイライト、B面の大作2曲です。ふつう、大作ってアルバムに1曲だと思うんだけど2曲入れちゃったところがこのアルバムを名盤にしている所以でしょう。
1曲目の「スターゲイザー」は重いリフと粘りつく、情感たっぷりのロニーのヴォーカルと、ドラマチックな曲の構成、リッチーのプレイもスライド多用してますが充実のプレイ。そして何よりコージーパウエルが叩いてるというのが泣かせます。続く「ア・ライト・イン・ザ・ブラック」はアップテンポの曲で、やっぱりこういう曲が出来るっていうこと自体が、外人ってスタミナあるんだなって思いますね。
ギターのプレイや、ハードロックのバンドでコピーするのは次の「バビロンの城門」のほうがオススメですが、私はやっぱりこのアルバムの「やりたいことやったった感」が大好きです。

2008年7月6日日曜日

チャーのロック度NO.1のアルバムです



Char「MR 70’S YOU SET ME FREE」

日本の現役のロックギタリストで最も色っぽいギタリスト、チャーの2003年のアルバムです。
2003年って、もう5年も前になってるんですね。
自分で設立したEDOYAレーベルを離れて、ピンククラウドサイケデリックスも解散して、再びひとりで「Char」として新しいステージに挑戦したチャーは、最初、メジャーなポリドールでアルバムを出します。チャー44歳のときです。このときのアルバム「I'm gonna take this Chance」と「Char played With and Without」は個人的にはすごく好きなアルバムです。
この頃のアルバムはデビューした頃のチャーと同じ匂いがするんですね。このポリドールのアルバムではチャーは久しぶりに全くの他人の作った曲を歌ってます。これもデビューしたてのころと同じなんだけど、シングルになった「LET IT BLOW」なんて、チャーをリスペクトしてる人が作ってるので、本人が曲を作るときの「テレ」みたいなものがなくって、メッチャかっこいい曲になっているんですね。
でも、全体的に「大人の色気」と少しセンチメンタルっていうかメランコリーな曲が多くて、ハードっていうより、せいぜい「オシャレにファンキー」ってな感じで、チャーもフラストレーション溜まってたんでしょう。
ユニバーサルに移籍して出したアルバムがこの「MR70'S YOU SET ME FREE」。
キーボードなしの、ギターとドラムとベースの3ピースでのアルバムが、実に男っぽいのだ。
その前にオールインストのアルバムを出してたけど、やっぱりチャーはあの独特な声で歌うところもひっくるめて、その姿がロックなんで、ボーカルの入ってるアルバムのほうがオススメです。
で、このアルバムって捨て曲がひとつもないのが凄い。ドラマーは、盟友ジム・コウプリー。ベースはチャーが自分で弾いてるので、ヘビーでリフ中心の曲が多くて、これが70年代ロックな感じになってるんだね。
でも特にかっこいいのがオープニングの「SAVE IT FOR A RAINY DAY」。チャーがするからかっこいいけど、下手なヤツがやっても全然カッコ良くない曲です。
続く「GIRL」のヘヴィーなリフや「SPRITE SPRINTER」の疾走感というかスピード感、ラストのインスト「UNDERHILL DAYS」のエモーショナルなギターソロなど、男っぽいチャーの聴きどころ満載です。
この年、ちょうどこのアルバムのあとのツアーでチャーのライブを見たんだけど、このアルバム中心の選曲で3ピースのバンド編成で、実にカッコイイ、ロックなチャーが見れました。たぶん、今まで何回もチャーのライブは観ましたが、この時が一番充実したライブパフォーマンスでした。
最近はオリジナルアルバムも出してませんし、HPの更新もあまりなくって(更新する事がないってこと?)少し寂しいので、まだまだロックな曲を演奏してもらいたいですね