
レッド・ツェッペリン「レッド・ツェッペリン・ファースト」
1969年にレッド・ツェッペリンのこのアルバムが発表されたことを、21世紀の今想像すると、そのショックは相当なものだろうと思う。当時のロックシーンはビートルズが解散間際であり、その完成されたポップミュージックゆえに、メンバーの緊張が高まっていたころであり、そのタイミングでより自由なブルースフィーリングの、真に「ロック」と呼べる音を出すバンドが出現したのだから。
ギターのジミー・ペイジはヤードバーズに在籍していたとはいえ、まだ成功しているとはいえない状況だし、ベースのジョン・ポール・ジョーンズ(案外、この人のミュージシャンシップがZEPの音楽性を支えていんだと思う)もスタジオの仕事をしていたようだが、ドラムスのジョン・ボーナムも、ボーカルのロバート・プラントも、殆ど無名だったことを考えれば、このバンドの出現は本当に奇跡だった。しかし、この奇跡が現実になったことで、「ロック」という音楽が生まれ、世界中で何億人、いや累積では何十億人という人々の魂にその熱い音が届けられたんだと思うと、このアルバムは本当に貴重なアルバムだ。
まず、1曲目の「グッドタイムズ・バッドタイムズ」でドラムスのジョン・ボーナムの暴れっぷりを聴いて欲しい。続く「ベイブ・アイブ・ゴナ・リーブ・ユー」でのリリカルなロバート・プラントのボーカルに聞き惚れていると、「ユー・ショック・ミー」でジミー・ペイジのブルース・ギターを堪能し、そのまま「DAZED AND CONFUSED~幻惑されて」このアルバムのハイライトになだれ込む。
「ブラック・マウンテン・サイド」でのアコースティクギターでのプレイはジミーペイジの本領発揮と言ったところであり、ウィリーディクソンのカバー「アイ・キャント・クワイエット・ベイビー」では、またZEP式のブルースが聴ける。
そして最後の「ハウ・モア・メニー・タイムス」のリフはまるで、このバンドのテーマソングのようなリフだ。まさにこのアルバムから、レッド・ツェッペリンの歴史が、そして「ロック」という音楽が生まれたんだと思うと、すべての音を聞き逃さずにはいられなくなる。
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